【その①】高比重ノーシンカーチニングの圧倒的な強み

至る所で私が頼りまくっている高比重ノーシンカーの釣りについて、とにかく詳細にまとめてみます。

その①では出し所や他のリグとの相違点を、その②では具体的なおすすめのワームを、その③ではタックルセッティングを書いていきたいと思います。

いきなり魅力を削ぐような話ですが…

高比重ノーシンカーを使って、「何十匹もボコボコに釣る」、あるいはフリーリグの鉄板ワームと同所で比較して「何これ。めっちゃ釣れるじゃん!」といった事にはほぼならないと思います。後述しますが、どちらかといえば「叩かれまくっているピンのスポット」「居るのになぜか釣れないこのストラクチャー」といったシチュエーションで「最後の一滴を絞り出す」ような状況に非常に長けている手法です。汎用性が在るか無いかと聞かれれば、間違いなく「無い」寄りです。しかし、ここぞという場所で素晴らしい性能を発揮します。

他のリグと何が違うのか

私は基本的に、「リグの総重量が軽いほどラインが張りにくいので、軽いリグほどシビアなチヌを喰わせる能力が高い」といった考えを持っています。
であれば軽いワームのノーシンカーは最強じゃん、となるのですが、現実問題、軽すぎると最低限必要な飛距離すら出なかったり、風や流れに対して弱すぎて使い物にならなくなったり、あまりにも軽すぎてわずかな糸撚れでスクリュー状にグルグル回ってしまったり、様々な事が起こります。そうした事を考えつつ、良い塩梅の場所を探していくときに、現実的な飛距離、現実的な沈下速度を備えつつ、ノーシンカー特有の「すり抜けの良さ・隙間への挟まりにくさ」を活かすことが出来るのが高比重ノーシンカーだと考えています。

具体的な出しどころについて

オススメのシチュエーションを羅列していこうと思います。

とにかく根掛かりしやすいエクストリームな場所
チニングコミュニティで目にする製品について、よく「根掛かりしにくい」といったワードが付いて回りますが、結構指しているレベルに違いがあるなと感じます。しかし、高比重ノーシンカーの根掛かり回避性能はホンモノです。特に、シンカーを打つリグとの比較でいうと、比べ物にならないほど良いです。これは本当に驚異的です。例えば、0.9gの米粒のようなバレットシンカーを使ったウルトラライトテキサスなんかと比べても、根掛かりにくさをしっかりと感じます。特にゴロタや敷石のような底質の「シンカーが挟まる」タイプの根掛かりが頻発する場所では、無類の強さを発揮します。カキ瀬のような場所も得意ですが、カキ瀬に最も向いているリグはショートダウンショットかな、なんて思ってます(高比重ノーシンカーでも全然高得点でこなせます)。

ハイプレッシャーポイント
先行者がほぼほぼいる前提で立ち回らなければいけない東京湾のメジャーポイントでも非常に強いです。厳密には、もっと軽い比重のワームを使ったノーシンカーリグの方が絞り出す能力はあります。サイトであれば、そうしたものを個体の目前に落とし込んでいく作戦はアリかと思います。しかしブラインドの場合、魚がいない場所を通している時間の割合があまりにも多くなり過ぎ、結果は芳しくないものになる場合が多いです。また、少しでも風や流れの強さが想定を上回ってしまえば使い物になりません。高比重ノーシンカーはそこらへんの耐性がそこそこあり、非常に現実的で扱いやすいです。

絶対にここに居る、と分かっている超小場所やストラクチャーを、時間をかけて探る場合
こういった場所を、7g、10g、といったシンカーを付けたリグを引き回してしまえば、活性の高い上澄みの個体は拾えますが、大抵後が続かず、荒れてしまって終了です。こうした状況に高比重ノーシンカーを投入し、ゆっくり塗りつぶすように探っていくと、一本一本丁寧に抜けます。

不得意な分野

大場所
遠投して探っていく方が効率が良いような大規模河川などではすこぶる向いていません。しかし大規模河川でも、足場が敷石スロープだったりして、手前だけをひたすら探って歩いていくようなスタイルには向いていると思います。オープンウォーターに投げ込んでいく分野は不得意です。

強風の日
ある程度自重があるとはいえ、やはりノーシンカーです。向いてません。

とにかくあらゆる製品を試しました

もう聞き飽きた、と言われてしまうかもしれませんが、私は埼玉県在住なので、中古のバスワームが安価で手に入りやすい環境にあります。とにかく、なんとなく釣れそうな気がする高比重ワームは買い漁り、チニングへの適性を調べまくりました。その結果、見えてきたことがあります。

ワームの形状レクティブさが無い

チヌの反応を見ていて思った事として、どんな形状であっても、高比重のワーム素材の塊をゆっくり引いていれば、ほとんどの場合興味を示し捕食に入ろうとします。要は、(バイトに至るまでの過程だけ見れば)さほど細かいディテールに意味はないという事です。イモ系のワームでも全然大丈夫です。しかし、それにも関わらず…

チヌをキャッチ出来るワームはかなり限定的

実際に「使える」レベルの判定を下せるものは多くはありませんでした。というのも、
①フックアップ性能
②デッドスロー~ステイ時にチヌを離さない能力
③チヌの口への収まり易さ

が欠けているものが非常に多かったからです。一つずつ解説します。

①フックアップ性能
高比重素材は、塩の結晶を多く練り込む分、ワームがかなり硬くなります(DSTYLEさんのフリィーイモのような、そうした欠点の改善を試みたものも一部あります)。屈曲性に乏しいため、フッキング性能が著しく低下します。これは本当に最後まで悩んだ問題でした。
じゃあ触覚フックを使えばいいのでは?と思われるかもしれませんが、私の個人的な評価としては、触覚フックは「結構根掛かりにくい」ぐらいで、「超根掛かりにくい」ものだとは捉えていません。やはり、ガードがあるとはいえ、針先が大きく突出しているストレートフックセッティングです。高比重ノーシンカーは本当にエクストリームな根掛かり地帯へ投入したい場面も多く、かなり相性が悪いと感じました。

どうにかならないかと、ノガレスさんのモスキートに代表されるようなループタイプのワイヤーガードも作ったりしましたが、そもそもストレートフックセッティングを超根掛かるポイントで起用する事に無理があるという結論に至りました。

②デッドスロー~ステイ時にチヌを離さない能力
チヌの活性がある程度高ければ良いのですが、ごくごく最低限のロッド入力で喰わせたいシビアな個体の場合、ステイを多用せざるを得ない事がよくあります。そこで良く起きるのが「止めると見切ってしまう」という問題です。通常のマテリアルのワームであれば柔らかさがありますし、金型に流し込む際の障壁もないのでしょうか、かなり細かい造形が可能なように見受けられます。しかし高比重素材ではそうした部分が難しいのか、素材が硬い上にパーツが豪快な事が多く、低速時やステイ時のレスポンスが悪い事が多いです(ネタバレですが、ワムワムフレアというワームがこのジレンマを打破します)。

③チヌの口への収まり易さ
当たり前ですが、バスの口の大きさを想定して設計されているので、チニングでは大きすぎるものが多いです。また、表記上は3インチでちょうど良さそうでも、幅や高さがあってボリューミー過ぎたりもします。「これがもう少しだけ小さかったら最強のワームなのにな…」という製品がたくさんありました。

こうした諸問題のため、実際に「チニングで使える」と言っても支障が無いような実釣性能を持つワームは限られています。次は、実際のワームの製品名を具体的に挙げて、特徴を書いていきたいと思います。

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