チニングワームと題しましたが、バスでもロックフィッシュでもアジングでもメバリングでも、その他の魚種でも…基本的には同じかもしれません。
埼玉に住んでいると
私は現在埼玉県に住んでおり、中古のバスワームが安価で手に入りやすい環境にあります。
店頭で、大きなメーカーのものから小さなメーカーのものまで、様々なワームを眺めていると、パーツの形状にある程度の共通性がある事に気付かされます。今回はそれらを、私の独断と偏見で大まかに分類してみます。
前提として
ワームの本体から突出するパーツについては、大抵、
細かったり、小さかったり、薄かったり、等々…繊細なほどレスポンスが良く、水押しが弱い傾向にあります。逆に、太かったり、大きかったり、分厚かったり、等々…豪快なほどレスポンスが悪く、水押しが強い傾向にあります。
今回の記事では、パーツ一つ一つの形状に着目して、大体どんなものがあるのかを大まかに分類してみようと思います。
代表的なパーツの形状7選
①三日月形アーム

「チニング専用ワーム」であっても、「チニングで鉄板のバス由来のワーム」であっても、これは最も見る機会が多い気がします。リグを引けば強く水を噛み、非常に力強く水を押すのが特徴です。その一方、低速域や停止時には、後述するレスポンスに優れるパーツと比較して動きにくい傾向があります。もちろん停止時にも機能するものの、どちらかといえば、特にリグの推進時に真価を発揮するパーツだと個人的に感じています。
・ケイテック クレイジーフラッパー
・ケイテック リトルスパイダー
・ダイワ アーバンクローラー
等の大定番ワームのメインパーツ(腕)なんかに採用されていますよね。また、これらと形状が結構異なりますが、強引にここに入れてしまえば
・スミス コーヴァイチュー
・O.S.P フラッターチューブ(※)
なんかのウデもそうですよね。
※あくまでも「形状」では三日月形ですが、めちゃくちゃ細くてレスポンスが良い分、水押しはべらぼうに強い訳ではなく、ちょっとこの中では異色ですね。後で挙げる別のパーツに近いかも知れません。
また、グラブ類のテールなんかもこれですよね。
ウデだけでなく、小さなサイズにして脚に使われたりする(deps スパイニークロー等)事もあり、汎用性が高いようです。
しかし、いくつかのワームで「三日月型アーム」をしっかり見比べると、形状は結構違いますよね。もちろん、使用感の部分でも全然違うと思います。
例えば、仮に似たような形状だとしても、厚みが1.0mmなのか0.8mmなのか、程度の違いで、引いた時のレスポンスが全く違います。ワームのマテリアルは、金属や木と違って柔らかいので、マイクロメータやノギスで測ろうとすると潰れてしまい、私個人程度ではなかなか精密に厚さを測定出来ません。しかし、ごくわずかに厚みが違うだけで、劇的にレスポンスや水押しが変わってしまいます。ものすごく繊細な世界だと思います。それと同時に、ワームの面白さ、奥深さを感じますね。
②鎌形アーム

①の三日月形アームとほとんど機能は同じですが、同じ厚み、同じ硬さ等、同条件であればより強く水を掴みます(若干、程度ですけどね)。
・ダイワ スティーズクロー
・ジャッカル チャンクロー
・ジャッカル ちびチヌ蟹
・(旧?)ダイワ シャコツイン
なんかはチニングでも知られていますよね。
シャコツイン1.9なんかは個人的にめちゃくちゃお世話になりました。
③シャッドテール

そのまんま、シャッドテール形状です。シャッドテール型のワーム全般では勿論、シャッドテールらしい腕がクローやホグの両腕に着いた
・ジャッカル ベビードラゴン
・NOIKE スモーキンダッド
のようなものもありますね。
また、エノキのような細長い形状でも、ザリガニのツメのような形状でも、キノコの傘の上面に負圧を生み出して、細長い軸の先で震える、という点で広義にまとめてしまえば、
・ダイワ アーバンシュリンプ
・ボトムアップ ハリーシュリンプ
のウデにおいては、エノキ系の繊細なシャッドテール、
・O.S.P ドライブクロー
のようなものはマツタケ系の爪のようなシャッドテール、
と捉える事も出来るかと思います。
こちらも、三日月形アームとは異なる動き方ではあるものの、推進時に真価を発揮するパーツといえます。
④脚(柳葉タイプ)

細長い葉っぱのような脚ですね。これも大定番ですね。
・ジャッカル シザーコーム
・NOIKE ビジーブロ
・一誠 沈み蟲
・O.S.P ドライブシュリンプ(顔の両脇の逆手)
等が典型的なほか、ホグ系・クロー系のワームの脚であったり、ワンポイント的な使い方をされることも多く、正直あまりにも例が多すぎて挙げきれません。
先程「三日月型アーム」の例で出したクレイジーフラッパーも、腰下の両サイドから出ている脚を強引にカテゴライズすればここに入りそうです。
ここで重要なのは、ボディに対して後方に向いて飛び出している(順付け)のか、前方に向いて飛び出している(逆付け)のか、ですね。
順付けではアクションが大人しくなり、レスポンスが上がる一方で、水押しは弱くなる傾向にあります。逆付けでは、レスポンスは下がるものの水押しや共振、暴れ方といった部分がちょっとだけ強くなります。
このパーツについては、小さいサイズで用いられることが多いためか、前述の大振りな掻きまわし方をする三日月・鎌形アームやシャッドテール等に対し、補助的な意味合いでサブのパーツに採用される事が多い気がします。一方で、微波動、弱め、ナチュラルといったコンセプトのワームでは、このパーツをメインに組まれてたりしますよね。
⑤脚(円錐形状)&ヒゲ系

どこの断面も円になるようなシンプルな脚であったり、甲殻類モチーフのワームの頭から生やされるヒゲっぽいパーツですね。
柳葉タイプより水を掴みにくく、さらにナチュラルですり抜けるようなタイプですね。水を掴むというよりは、なびいて揺れるようなイメージでしょうか。これについてはあまり逆付けを見ないですね。稀な例として、アーバンシュリンプの2.4インチの小さい方だけ、後端の脚が逆付けになっており、サイズダウンによるアピール力の低下を補う意図があるそうです。
・ボトムアップ ハリーシュリンプ(両脇の脚)
・シルバーウルフシリーズ全般(両脇の脚)
・O.S.P ドライブホッグやフラッターチューブ等(両脇の脚)
等々、これもあまりにも採用例が多すぎて挙げきれません。これもメインパーツというより、補助輪、スパイス的な使われ方が多いですね。
わずかな水流や超低速でも機能し、しっかり動く一方、水をほとんど掴みません。
⑥スカート系

ズバリ、スカートです。もう何回も登場していますが、
・ケイテック リトルスパイダー
・O.S.P ドライブホッグ
なんかは、スカートを持つ一流ワームとして知られていますよね。
これの強みはズバリ、「停止時~超低速域でのレスポンス」です。停止時も常にシルエットが変わりまくるので、厳冬期等のスローな釣りであったり、ストップアンドゴーを軸にしたメリハリのある釣り、リグを引く距離が確保できない接近戦等で真価を発揮するイメージがあります。
また、フリーリグ登場時より前に多用されたシリコンラバーなど、ラバーチューン、虫チューンも似たような意味合いだと思います。そういうところでいくと
・ジャッカル ワムワムフレア
なんかもありますね。
⑦ヒダ系

ヒダ状の構造です。いわゆる「リブ」の中でも、顕著に深く、しっかりとした水噛みを狙っているものですね。
・ジークラック ベローズスティック
・ケイテック スイングインパクト
・スミス コーヴァイチュー
なんかは一目瞭然ですね。
チヌ達の何に訴えかけるのかわかりませんが、こうした深いヒダを大量に携えたワームも抜群に効くことが多々あります。
ベローズステイックはもちろん、フグに尻尾を切り落とされてしまったスイングインパクトなんかでも感じるのですが、シャッドテール等が無い棒状のボディでも、リブがしっかり水を噛むことで、(棒状の割には)前進時に抵抗があります。また、ごくわずかな移動でもヒダが細かく震え、変形します。私の個人的なイメージとしては、⑤の脚の「胴回り全周版」みたいなイメージです。
これらに当てはまらない独創的な構造も多々
ありますが、乱暴に、大まかに、強引に分類すると、概ねこの中のどこかにカテゴライズ出来る気がします。
そんな感じで
釣具屋さんでワームを眺めまわしていると、静と動の良いとこどりをしたようなバランス設計のパーツ構成や、強いコンセプトがあってその方向に全てを振り切った猪突猛進系のパーツ構成、等々…設計の意図が垣間見えたりして面白く思えてきます。
あとで、ワームの設計者の方が込めた意図なんかをまとめてある文章をインターネット上で見つけると、文章とワームの写真なんかを交互に見て、「なるほど~、そういう意図があったのか」なんて思ったりもして、とても楽しかったりします。
目で見る事を大事にしています
私は埼玉にいる都合上、頻繁に釣り場に行ける訳ではありません。そのため、近くの小さな小川や自宅のバスタブ等、しっかりリグの動きを目視出来る至近距離のクリアウォーター下で、リグの動き方を確認する時間をよく取ります。そうすると、想像と違う動きをしている事が多々あり、ときたま驚かされます。
また、水を張った湯船で顔を水面キワキワに近付け、顔の真下でワームを動かしてみると、その距離感でようやくわかる程度の小さな震え方でワームのパーツが動いていたりします。
ワームのパーツの動き方をしっかり見てみると、本当に面白いです。そしてその設計の奥深さを強く感じることが出来ます。
次回は
マテリアルの硬さ等にも着目し、チニングに用いられるワームの方向性を、私の独断と偏見で大まかに分類してみたいと思います。



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